世界の巨匠M.D.シリーズ
Professor Emeritus, Harvard Medical School Robert E. Scully, M.D. Diagnostics in Gynecology DVD Series |
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ロバート・スカリー博士 Robert E. Scully ■推薦のことば 京都大学大学院 医学研究科 名誉教授 藤井信吾先生 東京慈恵会医科大学 名誉教授 石川栄世先生 |
婦人科診断病理学の世界的権威 ロバート・スカリー博士「Oncology」を語る |
■監修にあたって 疾病治療の原点が診断にあることは言うまでもありませんが、 最近の臨床診断技術の進歩には、言葉に尽くせぬ程まで目覚しい ものがあり、これら日進月歩の新技術を実地に応用するための正 しい知識をいかに会得するかということが、第一線で診療に従事 する我々医師にとって日々の課題になっています。さらに、腫瘍、 特に悪性腫瘍の治療効果は早期診断の正確さによって左右される というのは既に万人の認めるところであり、悪性腫瘍を早期に、 かつ正確に診断するための新技術を素早く導入するのに必要な知 識を常に求めることは、今や、がん羅患率の上昇に悩む高齢化社 会に生活する我々医師に課された重要な使命の一つであると考え られます。その手段として、私の専門である婦人科領域における 腫瘍診断学に関する基本から最新技術までを網羅し、世界中の著 名な専門家が直接話して頂く“Diagnostics in Gynecological Oncology” と題した教育用DVD Seriesを企画いたしました。 腫瘍診断学を論ずるとき忘れてならないのは、如何に臨床的な診断 技術が進歩しようとも、病理組織標本を顕微鏡下で検査して行う 診断が全ての基本であるということです。病理診断の結果がその 後の治療方針に直結するわけですから、この分野の知識と理解は 我々臨床かにとっても不可欠であります。そこで、このシリーズ の第一弾には、婦人科病理診断学の世界的権威、ハーバード大学 名誉教授、ロバート・スカリー博士に登場していただきました。 マサチューセッツ総合病院での54年のキャリアーのうち、かの 有名なNew England Journal of MedicineのCPC編集主任を27 年続けられた経験から、病理だけでなく臨床から見た問題点を指 摘検討するご理解も深く、病理診断を基点とした患者の治療など のお話しを伺い、このDVDで、その半生を診断病理学にかけたスカ リー博士の情熱や厳しさに触れることができます。まさにこのシ リーズの第一弾として相応しい、大変有意義なお話です。また、 このDVDによって、診断病理学者が患者の治療に如何に貢献して いるか理解いただければ、臨床と病理の理想的な連携の確立に役 に立つであろうと願い、そのような視点から映像をまとめました。 スカリー博士は大の親日家で今までに何度も来日され、今回のイ ンタビューにも、友人として快く応じて下さいました。現在は現 役を退かれておられますが、医学全般の幅広い分野に渡る深い知 識をもって今でも後進の指導にあたっておられます。 翻訳 米国エモリー大学医学部 元神経病理学主任教授 武井義雄 | |
日本をこよなく愛されましたScully先生は、2012年10月30日に91歳の生涯を閉じられました。Scully先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |